光輝さん

「横山光輝」さんという漫画作家をご存知でしょうか?もちろんすごく有名なのでほとんどの方が、その作品まで含めて知っておられると思います。誰もが知っている作品で言えば「魔法使いサリー」「ジャイアントロボ」「仮面の忍者赤影」「バビル2世」なんかがあります。意外にも「コメットさん」の原作も少女漫画誌に連載されていました。(実写版と原作はちょっと違うけど。)知ってましたか?

私が「光輝さんの作品」に、はまったのは「時の行者」という作品から。戦国時代から江戸末期ぐらいの日本に、未来世界からやってきた主人公という設定で、バリアやレーザー光線を使って身を守りながら悪を懲らしめる(実際には別の目的があるのですが最初は判りません)というストーリーです。戦国自衛隊の映画化のかなり前に、すでにこんな作品があったのですから驚きですよね。その後「狼の星座」(日本から中国に渡り馬賊の頭目になる人間ストーリー)という物語で少年期を過ごしました。

で、しばらく離れていたのですが、久しぶりに出会ったのが(当時まだ連載途中だった)「三国志」です。「三国志」は、それまでも何度か小説で読もうとしては、あまりの登場人物の多さ(と、同じような名前で覚えられない)で断念していました。しかし「光輝さんの作品」だと登場人物が「特徴あるキャラクター」で生き生きと描かれおり次巻の発売を待ちこがれるほど、熱中して読んでいたものでした。

その後、大人になると共に漫画の本は捨てられ(自分で捨てたんですけど。笑)本棚から「光輝さんの作品」が消えていたのですが・・・。

そんな私の前に突如として現れたのが「コンビニ本」(コンビニで売っている廉価版のコミック)として売られていた「史記」(司馬遷による中国の歴史書)でした。見つけたのは3巻(後で判ったんですが)で、早速購入して読みました。以後(もちろん、1巻と2巻も探して)毎号楽しみにコンビニ通いしていました。「史記」の後には「項羽と劉邦」「三国志」と続き、その後には「信長」「秀吉」「家康」と日本の武将へとつながっています。(現在「光輝さんの作品」で我が家にあるのは30作品136冊です。これは我が家にある漫画の約8%を占めるんですよね。)

「光輝さんの作品」でアニメや特撮になった作品は数多いのですが、そんな中で「六神合体ゴッドマーズ」というアニメ作品があります。原作は「マーズ」という作品なんですが、原作とアニメは、まったく違います。名前と六神と呼ばれるロボットが出るというぐらいしか共通点は無いのではないでしょうか。アニメ放映当時は「合体ロボ」全盛期だったので、そういう方向になったのだと思いますが原作の衝撃のラストがこの作品のキモだと思うので、そういう意味ではまったく別の作品だと言えるでしょう。(永井豪作品のデビルマンも原作とアニメとまったく違いますが、あれ以上に設定からして違う気がします。)

現在、遺作となった「殷周伝説」がコンビニ本として刊行されています。世間的には「封神演義」と言った方が通りが良いかも知れません。是非一度読んでみて下さい。「光輝さんの作品」にはまること間違い無しですよ。

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