非の無い罪でござる

その昔、お坊さん達の間で使われていたと言われる符丁として有名なのが「大無人」「天無人」といった数字を表す言葉です。それぞれ数字の「1」と「2」を表しています。書かれた漢字を文字として見ると、意味が判ると思いますが、偉いお坊さんが、口答で「ごむこうでござる。」とか「非無き罪でござる。」言われると、なんだかありがたいお言葉の様に聞こえるので不思議ですね。

数字言葉理由
大無人大から人を取る
天無人天から人を取る
王無棒王から立て棒を取る
罪無非罪から非を取る
吾無口吾から口を取る
立無一立から下の一を取る
切無刀切から刀を取る
木無十木から十を取る
丸無点丸から点を取る
土無一土から下の一を取る

こういうのは、結構現代でも使われていて「自分たちの属するコミュニティ」だけで使うことで「排他的」な雰囲気を作ったり「新参者」を「小バカ」にしたりする場合が多いです。インターネットで使われる「専門用語」を「無理矢理漢字化」したりすることで、さらに「選民意識」を高めているのかも知れません。(いや、単に入力文字数削減の可能性もありますが。笑)

元の単語無理矢理漢字化意味
bluetooth青歯ブルーな歯だから
SOFTBANK柔銀行柔らかな銀行
docomoドコモ茸より
YouTubeようつべローマ字入力そのまま

この他にも渋谷系のギャルが使っていて有名になった「KY(空気読めない)」とか「BK(バリキモイ)」とかも、これに属するのかも知れません。

ところで、ギャル語が流行る前には「KY」と言えば「ねつ造」という意味で使われてた事があることを知っていますか?1989年に問題となった「朝日新聞珊瑚記事捏造事件」の直後、ネット上では、ねつ造する事を「KYする」と言われた時代があったそうです。ただ、こちらは、出典がはっきりしないので、それが「KY」だとも言われています。(ねつ造の意味ね。笑)こちらは、確実に「非ある罪」ですね。

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